沖縄タイムスのウェブサイトによると、先に紹介した「沖縄の歴史と文化」(中公新書)の著者、外間守善元法政大学教授が所長を務める沖縄学研究所が閉鎖の危機に直面しているという。
賛助会員の財政支援に頼る民間団体であるために運営資金が先細りになっているらしい。 民間の研究機関を維持することの難しさを感じさせるニュースだ。 私の幻想の中には自分が民間研究機関を創設するというのがあるのだが、現実はこういうものなのだろう。 民間の研究機関と聞いて直ちに思い浮かぶのは、偉大な在野の学者であった宮本常一の創設した日本観光文化研究所だ。ただしこの研究所は完全な独立組織ではなく近畿日本ツーリストの一組織という位置づけだったらしい。 先日目にした写真集「写真でつづる宮本常一」(未來社刊、ISBN 4624200780)にはこの研究所の雰囲気を伝える写真が多数収録されていた。この研究所で事務局長を務めていたのは宮本常一の子息であり私のパソコン通信時代の畏友宮本千晴さんだが、写真集の中で彼の若い頃の姿を見ることができたのはちょっと不思議な体験だった。 在野で研究を続けるのは大変なことだ。私は研究者ではないが野にあることに変わりはない。これからの人生における私の運命はおそらく、野にあってなにをどこまで為せるかを試みることなのだろう。
by hatano_naoki
| 2005-12-17 19:35
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