ブログの現状、あるいは私とブログ(1)
ブログが最近どうなっているのかと調べてみた。
総務省のブログ・SNS(ソーシャルネットワーキングサイト)の現状分析及び将来予測(平成17年5月17日)という報道資料によると、
「2005年3月末時点の国内ブログ利用者数は延べ約335万人、アクティブブログ利用者(ブログ利用者のうち、少なくとも月に1度はブログを更新しているユーザ)数は約95万人、ブログ閲覧者数は約1,651万人。2007年3月末にはそれぞれ約782万人、約296万人、約3,455万人に達すると予測。」
だそうである。実際にはどうなったのだろうか。
ブログユーザーのプロファイルは、若い層(大学生・院生など)、女性が多く、ホームページを持たないユーザーが増えているという。
若いひとたちが気楽に開設するが3分の2は更新されず放置され、またアクティブに書く人々のブログを数にしてその15倍もの人々が読んでいるということらしい。つまりブログは読み物だ。
ブログの大半は単なる個人的な日記であって誰も読みに来ないので飽きてしまう。これが放置される理由になっていると想像する。
ブログジャーナリストを自称する、あるいは自覚する人々もわずかにいるようだが、ちょっと気持ち悪い。
かなり多いのが、ためいきとかぐちとかひとりごとの類。ブログ日記が鍵をかけて机の引き出しにいれる日記と違うのは分かっているはずだが、他人との間合いの感覚や、その人にとって他人というものが存在するのかどうかなど、不思議に思うことも多い。
このあたりのテーマに関連して、glocomのサイトでised@glocom(情報社会の倫理と設計についての学際的研究)というのを見つけた。ただし内容未検討。
トラックバックをめぐる4つの文化圏の文化衝突-「言及なしトラックバック」はなぜ問題になるのかという記事も面白い。
この記事ではブログをやる人を四つに分類しているが、私は"「言及リンク文化圏」に属する非寛容なネット原理主義者"だということになる。
ブログの特徴であるトラックバックの機能が仕様として公開されたのは2002年8月で実装はそのあとだからその歴史は歴史ともいえないほど短い。
ブログは(トラックバックセンターという意味ではなく)本質的にその分野の中心となる他のブログを求める、あるいは自分がその中心となろうとする、こうした情報のネットワーク化をトラックバックによって果たそうとする?
私がずっと感じてきたブログへの抵抗感、違和感、不適合感は最近はだいぶ小さくなってきた。
考えてみると、パソコン通信からインターネットへの心理的な移行はずいぶん時間がかかった。同じように従来型のウェブサイトに加えてブログで何かをすることにも抵抗があった。
パソコン通信からウェブへの移行は、簡単にいうとコミュニケーションからみれば密から疎への移行であり、場としては集中から拡散への移行、表現ではテキストからビジュアルへの移行でもあった。
ブログの登場によって再び雑多なテキストを生産する時代がはじまった。ブログの生み出す人のネットワークをいまだ実感できない私は、ウェブでは感じない孤独を感じる。しかしそれ以前はウェブは孤独だった。こう考えてみると、孤独でないブログの時代が私に訪れるのかもしれない。
インターネット上でテキストのみの日記を書きはじめたのは2001年7月だった。単独に存在する日記というよりもウェブサイト「アンコール遺跡群フォトギャラリー」のコンテンツのひとつとしての編集後記的な位置づけだった。
2003年12月にはニフティでブログ(トーキョーデイリーライフblog)を始めた。このブログは2004年12月まで約一年間断続的に書いていた。それからテキストの日記に戻り、2005年11月まで続けた。それからブログに完全移行した。
昔からあるテキストによる日記とブログを行ったり来たりしていたわけだ。
その最大の理由はブログで書くテーマを見つけられなかったことにある。テキストの日記にはウェブサイトの付属物としてカンボジアを一応のテーマにしていたが、ブログは独立した存在だ。ブログとして独立できるテーマ性がぜひとも必要だと考えた。
よくあるブログの内容は基本的に個人の日記として自分に起きた日常のできごとをつづり、ときどきは世間にも目を向けるというような具合になっている。しかし私としてはいわゆる日記サイトにはしたくなかった。
そこに「勉強ノート」という考え方がうまれたのは幸運だった。すでに蓄積済の自分の知識や見識を披瀝するのではなく、自分がなにかを知ろうとしてゆく過程の記録としてのブログ。これならば脆弱な知の柔らかい脇腹を世間にさらすことができるのではないか。
もうひとつ、"いつも加筆中"というスタイルをとることにした。書かれた文章は決定稿ではない。いつもゆらいでいる執筆途中の文章の羅列。
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by hatano_naoki | 2006-03-03 00:12 | ネットとデジモノ
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