図書館通い
d0059961_18412861.jpg今週は仕事のための「仕込み」と「沖縄勉強ノート」の調べを兼ねて、実のところは「沖縄勉強ノート」のために、かなりの時間をかけて図書館通いをした。
行ったのは都立中央図書館と国会図書館のふたつ。
いずれも日本有数の巨大図書館といっていいだろう。
ちなみに都立中央図書館の所蔵資料数は図書約149万冊(うち開架約23万冊)、雑誌約12,000種、新聞約1,000紙(平成16年度末現在)。国会図書館は和図書約329万件、洋図書約107万件(いずれもすべて閉架)、和雑誌新聞約12万件、洋雑誌新聞約5万件、電子資料約2万件(平成18年2月1日現在)。
都立中央図書館は建物が新しくて空間が人間的であり、広大な開架式書棚があって自由にいくらでも思うままに読書ができる。しかし複写の際の著作権遵守に関しては原理主義的だ。
国会図書館は建物が古く(新館はあたらしい)、完全な閉架で融通が利かないがなにしろ膨大な本の宝庫だ。雰囲気はまさに役所である。
これらふたつの巨大図書館の共通点は最新のコンピュータシステムがその機能を司っていることだ。職員も利用者も蔵書データベースを中核とするコンピュータシステムの掌(たなごころ)の上でうごめいているにすぎない。
もうひとつの共通点は利用者が緩慢にではあるが相当の距離を歩くことだ。
都立中央図書館の場合は玄関を入り、ロッカーに荷物を預ける。鉄製の重い利用者カードを受け取って館内に入ると検索用端末で目的の本を探し出し、請求書式をプリントアウトしてから目的の書棚まで歩いて移動する(開架の場合)。本を見つけたら閲覧席まで持ってゆく。終わったら書棚に返しにいく。途中でコピーがとりたくなったら開架の場合は自分でコピーコーナーに行ってコピーする。閉架の場合は職員に著作権遵守のチェックを受けてから館内の業者にコピーを依頼する。
国会図書館は更に電子化されている。
入館するときはロッカーに荷物を預けてから端末で入館カードを発行する。館内に入ると検索用端末で目的の本を探し出すが、そのあとはカウンター付近で自分の入館カード番号が大きなモニター画面に表示されるのを待つだけだ。表示されたらカウンターで本を受け取り、閲覧室まで歩いていく。コピーがとりたくなったら複写請求端末で依頼票をプリントアウトし、コピーカウンターで館内の業者に依頼する。専用のモニターに自分の番号が表示されたらコピーカウンターまで取り行く。
こういう動作を繰り返して広大な館内を歩いていると、それはそれで知の巨大システムと触れ合っている気がする反面、空疎な儀式をしている気がしないでもない。
図書館は静かで大きな空間であり、基本的に知性が満ちている。個人では決して持ち得ない蔵書とそれを読むための広いデスクがあり、パソコン用の電源さえある。すばらしい空間だといえる。
何日か巨大図書館に通ってみて、まず自分がいかに不勉強であったかを思い知り、次に図書館の可能性と限界を知った気がした。大いなる開放感を感じ、次に薄い膜のような絶望を感じた。ともあれ、巨大図書館に縁がなかった私にとってなかなか面白い旅だったのは間違いない。

[都立中央図書館]
1973(昭和48)年に都立日比谷図書館の蔵書を引き継いで港区南麻布の有栖川宮記念講演内に開館した。蔵書数は国内の公立図書館では最大級の約148万冊。
[国会図書館(国会図書館ウェブサイトより要約)]
明治23年(1890)に開設された旧憲法下の帝国議会に属していた貴族院・衆議院の図書館と明治5年(1872)に設立され、行政機関である文部省に属していた帝国図書館(創立時は「書籍館」)がその源流であり、その蔵書のほとんどが引き継がれている。
昭和22年(1947)に来日した米国図書館使節の助言により国立国会図書館の基本構想がまとめられ、昭和23年(1948)6月、赤坂離宮(現迎賓館)を仮庁舎に開館。昭和36年(1961)8月、永田町に現庁舎の第一期工事が竣工、205万冊の蔵書を擁する日本を代表する図書館として活動を開始した。昭和43年(1968)に本館が完成。昭和61年(1986)には隣接して新館を建設し、1,200万冊の資料を収蔵可能とした。

都立図書館
国会図書館

(写真:国会図書館本館正面)
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by hatano_naoki | 2006-04-07 19:45 | 日日
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