北朝鮮と「菊と刀」
「菊と刀」("The Chrysanthemum and the Sword")は日本の占領政策を検討するために米政府が文化人類学者ル-ス・ベネディクト(Ruth Benedict,1887~1948)に委託した研究の成果であり、日本に行ったことがなかった彼女は米国内の日系人収容所でのインタビューなどによってこの本を書き上げたという。
ところで北朝鮮と付き合うにあたって、日本政府はこういった研究を行っているのだろうか。やっているかもしれないし、やっていないかもしれないが、たぶん「北朝鮮に対する政策決定およびコミュニケーションのしかたに関するまともな学術的研究」はしていないと思う。
こういう考えはあながち妄想とも言い切れないようで、たとえば京都大学人文科学研究所助教授の水野直樹氏(朝鮮近代史)は自身のホームページに掲載された和田春樹著「北朝鮮―遊撃隊国家の現在―」(岩波書店)への書評の中で「日本の大学で北朝鮮を本格的に研究しているのは、慶応大学くらいである。資料をきちんと蓄積している大学・研究機関も数えるほどしかない。」と述べている。
たぶんわれわれは北朝鮮を知らないのだ。
明治以降、第二次世界大戦にいたる日本の帝国主義化のプロセスを通じて西欧の目に日本がどのように映っていたかと考えると、北朝鮮は理解不能だと言って終わるわけにはいかない。
北朝鮮版「菊と刀」を読んでみたい。
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by hatano_naoki | 2006-04-09 18:35 | 日日
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