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沖縄勉強ノート(79)那覇に住んだら
何ヶ月か那覇に住んでみたいと考えている。
沖縄を永住先に選ぶひとたちもいるようで、そのための案内書まで出ている時代だが、私の場合は沖縄で書きものをしたり調べたりといったことをしたい、それには何度も往復するよりも住んでしまったほうが安上がりだし仕事もはかどるのではないかという単純な理由からだ。
那覇に少しの間だけ住み、町歩きをしたり資料を探して歩いたりインタビューをしたりして本を書く生活をしてみたいと漠然と考える。まあ、これは現段階では夢の領域にあるにすぎないのだが。
那覇には幾層にもわたる「歴史のレイヤー」が積み重なっている。破壊されてしまったものも多いが残っているもの、痕跡を発見できるものもある。私の内部では那覇はヴェネツィアに匹敵する隠微な町だし、その歴史はユニークで示唆的でつらくてせつない。

妄想の続き。
那覇にやってきた住人でも旅人でもない中途半端な長期滞在者が流れ着く先はいわゆるウィークリーマンションかもしれない。那覇市内にはかなりの数のウィークリーマンションがあって、素性のよくわからない住人の受け皿になっている。私が那覇に滞在する場合、こういったウィークリーマンション的施設が一番手間がかからないだろう。
ただ、どのようなかたちで那覇に住み着くかについては、スタイルの問題もある。ウィークリーマンションのイメージは(実際は別として)すさんでいる。ビジネスホテル住まいは金がかかり、そのわりにつまらない。いわゆるゲストハウスに逗留すればコスト的には最低で抑えられるが、なんとなく薄汚い。もっとも「スタイリッシュ」なのは、自分で那覇を見下ろす首里の高台に一軒家を借りることだろうか。しかしこれはむなしい。
薄汚くなくて虚しくもない狡猾な手としては、うらぶれた場末の安ホテルというのもある。いや、薄汚いか。これはそれなりにかっこいいかもしれないが、妄想に足る実在する安ホテルがあるかどうか。それにいかに安ホテルとはいっても一泊6,000円くらいはするはずで、割安感はない。
ただの木造アパートにもぐりこむ手もあるだろう。これはこれで人間関係がわずらわしい気がする。さてどうしたものか。ちょっといいかなと思うのは船員会館。根無し草っぽくていい。
by hatano_naoki | 2006-08-25 15:36 | 沖縄勉強ノート
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