伝説の手帳
d0059961_945063.jpg伝説的な手帳、MOLESKINEを買ってみた。
もっともポピュラーな小型・横罫・黒表紙の製品である。
ひとことでいって、たいしたものではない。工作精度は高いとはいえず、中紙には汚れのあるところもある。雑なつくりだ。ただ、その雑な感じは手作り感を醸し出すし(どの程度手作りなのかはわからない)、雰囲気としては悪くない。ポイントは無骨な硬い表紙にある。手に持ち、あるいはひざの上で書くことができる。旅に持って出て旅日記を書く手帳としては最適だろう。手帳の厚さが「長い旅に出なさい」と言っている。
MOLESKINEはおそらくフランスの小さな紙製品製造業だったのだろうが1980年代に企業としては立ち行かなくなって消え(製品の仕様をみればそれも納得できる)、今はイタリアの会社が作って販売している。いわば復刻だ。新しい会社は古めかしい製品に伝説という付加価値をつけて売り出した。いわくピカソが使った、ゴッホが使った、という具合に歴史上の人物が使ったことをうたい文句にしている。
考えてみると日本では手帳はやわらかい表紙のものが一般的であり、硬い表紙の手帳はほとんど見かけない。ポケットに入れにくいからだろう。MOLESKINEの表紙がやわらかかったなら、私は買うことはなかったに違いない。

写真:André BretonのMOLESKINE(1916)。左ページには Max Ernstの書いた蔵書票がある。
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by hatano_naoki | 2006-09-10 08:55 | 日日
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