沖縄勉強ノート(102)沖縄音階
沖縄が沖縄らしく感じられる大きな要素は沖縄の音楽に特有の音階だろう。
ドレミファソラシドではなくドミファソシドで成り立っている沖縄音階は実に情感に溢れたゆったりとした雰囲気をかもし出す。
小島美子(こじまとみこ)著『日本音楽の古層』を読むと、大変に興味深いことが書かれていた。
それによると、沖縄音階は比較的あとの時代に沖縄諸島(本島とその周辺の島々)に広がったらしい。"比較的あとの時代"とは、おそらくおもろの成立の頃をさしているのだろう。
それ以前は日本本土と同様の音階(律音階)が使われていたらしい(日本本土へは奈良時代に雅楽や声明のメロディとして渡来した)。律音階は南から来たと推測されるが、これが最古層にあり、そのあと北からモンゴル・朝鮮とのかかわりが推測される民謡音階が伝来し、さらに南から(13世紀頃?に沖縄音階が南から来たと推測されるという。
面白いのは、著者が沖縄音階の沖縄群島への定着について「文化的影響などではなく支配的政治勢力とも関係のある何らかの民族移動と結びついていた」のではないかと推測していることだ。いずれにせよ、沖縄音階は最古層に位置するわけではないようだ。
また沖縄群島・宮古では支配的な音階がほぼ同様であり、宮古は沖縄群島から波及したと見られるが八重山だけは異なっていて、沖縄音階が他の音階とともに古くから存在した可能性があるとのことだ。この沖縄音階なるものは東南アジア・オセアニアに分布しているものが八重山にも波及したというふうに読める。そういえば宮古・八重山は縄文・弥生文化が波及しなかったことでも特徴的な地域である。
沖縄音階は海洋民の間に生まれたもので、その特徴は波の揺れにのるスウィング感にあり、そのためにスウィングの方向は上下であるという。これは感覚的に受け入れやすい説明だ。
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by hatano_naoki | 2007-01-20 07:51 | 沖縄勉強ノート
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