映画『スカイ・クロラ』
映画『スカイ・クロラ』を観た。
久しぶりの押井作品だから満席なのかと思っていたが客の数は数えるほどでびっくりした。そういえば映画の感想に触れたブログをいくつか読んでの印象もどちらかといえば今ひとつという感じだったのを思い出す。いわゆる押井ファンはがっかりしたひとたちが多いようなのだ。ただしそれらを読んだ感想としてはわたしには彼らが監督の意図をそれほど理解していないように感じられていた。
映画はおそらく監督が意図した世界に忠実に作り上げたのだろうが、わたし個人としてはあと一歩入っていけなかった。多くの押井ファンが指摘している空中戦の迫力はたしかにそうだと思うけれども、なにかいまひとつ納得できにくいものがある。登場人物たちの世界は難解ではないが、やはり触りにくい。考えてみると、YouTubeで観た予告編のほうがせつなくて美しかった。つまり作品の基幹となるいくつかのアイデア、ショーとしての戦争とか思春期のままで死なないパイロットとか、それらこそがわたしには訴えかけてくるのだった。
ただし作品の空気は嫌いではないし、すばらしい映像がいくつもある。わたしはキルドレではないけれども生と死の円周に触れながらゆっくりと移動している気分があって、それは輪廻転生と輪廻とかを信じているという意味ではなく、わたしたちがたぶん日常的に永遠に出会っているらしいことが信じられる。ただ時間はせわしなく過ぎていくのであまりそれにかまっていられない。ゆっくりと向き合うのはおそらく死ぬ直前あたりなのだ。
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by hatano_naoki | 2008-08-27 23:28 | 日日
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