憂鬱な東アジア
昔空想していたのは、対馬海峡にトンネルを掘り、東京を出発した列車がこのトンネルを通って朝鮮半島を縦断し、それから大陸を西にひた走ってパリまで、あるいはロンドンまで行くことだった。
そのとき日本は英仏海峡トンネル完成後の英国のように島嶼国家ではなくなり、大陸の一部となっていく。
こういう夢想は、しかし少なくともここ何十年は(あるいはもっとずっと長い長いあいだ)実現できないように見える。隣人たちとは仲良くしなければならないし、仲良くなれば周囲は安定し、大きな経済的利益が生まれるはずだが、現実はそうはなっていない。朝鮮半島はいまだに不安定であり、北朝鮮は過去もこれからもずっと日本ののど元に刺さった小さいが鋭い棘だ。核武装を済ませた空想的独裁国家が崩壊するとき東アジアに何が起きるかは誰にもわからない。中国は日に日に巨大化しつつあり、いずれその経済力と軍事力によって東アジアにおけるアメリカの覇権を奪うかもしれず、そのとき日本は中国の傘の下で生きる選択をせざるをえなくなるわけだ。アメリカが永遠に日本を庇護する善良な隣人だという思考をとても持続できない。
・・・というようなことをときどき考えるが、実際にはわたしもまたそういう状況を支える信仰と哲学を欠いた芯のない標準的日本人であり、無防備な国家の作った繭の中でまどろんでいる。突破するにはどうしたらいいのかがわからない。
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by hatano_naoki | 2009-02-15 17:17 | 日日
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