ナクサライト
昔インドに行ったとき、たぶんベナレスの安宿でナクサライトという単語を耳にした。誰かがインドには極左の過激派がいてナクサライトと呼ばれていると教えてくれたのだ。もしかすると教えてくれた人物がナクサライトの構成メンバか支持者であったのかもしれない。当時の私にとってはインドと過激派武装組織の組み合わせが不思議であり、ナクサライトという言葉の響きがなぜか強く印象に残った。
今日インドでは総選挙の第1回投票がはじまったが、非合法政党であるインド共産党毛沢東主義派(すなわちナクサライト)と思われる勢力による投票所への襲撃や治安部隊への襲撃が起こり、死者が出ているという。ニュースによればナクサライト=毛派の活動は60年代後半に始まったという。私がナクサライトという単語をインドで聞いたのは1974年だから彼らの活動がはじまってからそれほど経っていない時期だったことになる。
それから何十年もたった。ナクサライトは闘争を続け、政府機関を襲い、テロを繰り返してきた。世界は変転し、共産主義の幻想は破綻してしまったが、どこかでいまだに共産主義思想の亡霊が動態保存されている。なんという時代錯誤かと思う一方で、その病の根が深いことを思い知らされる。
ナクサライトについて詳しく知っているわけではないので概念的な理解にすぎないが、実際にはその思想的側面は時代に沿って変容しているかもしれず、その果てにたとえばアルカイーダと連携するようなことが起こるかもしれない。原理主義的な異議申し立ての習合。
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by hatano_naoki | 2009-04-16 18:37 | 日日
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