<   2006年 07月 ( 20 )   > この月の画像一覧
アフリカ大戦のこと
先日、NHKの朝のニュースで「アフリカ大戦」ということばを聴いた。これはなんだろうか?アフリカ各地で戦争や内戦が起きていることは断片的な情報として知っていたが私の中で体系化されていたわけではなく、ようするに「負うことのできそうもない世界の悲劇のひとつ」であったのだ。しかし1990年以降、400万もの人が死んだと聞くと、大変なことが起きているにもかかわらず無関心でいたことがいまさらながらに分かってくる。
紛争の直接的なはじまりは1998年8月に「コンゴ民主主義運動」という組織がコンゴ東部のゴマで武装蜂起したことにある。コンゴ政府のフツ族対策に不満を持ったルワンダ、ウガンダ、ブルンジが反政府勢力を支援し、コンゴ政府を支持するアンゴラ、ジンバブエがコンゴに派兵してアフリカ大戦と呼ばれる国際紛争に発展した。
民族問題とコンゴの豊富な鉱物資源(ダイヤモンド、コバルトなど)をめぐる利権の問題がからみ、問題を複雑にしているという。

コンゴ大戦にいたるコンゴの歴史。
14世紀にコンゴ王国が成立。15世紀頃からポルトガルと交易するが、やがて奴隷の供給地となり、17世紀末頃滅亡。 1885年、欧米15ヶ国が調印したコンゴ盆地条約によってベルギー国王の私有地となり、1908年、ベルギーの植民地となる。 第二次世界大戦後の1960年、コンゴ共和国として独立。その直後に内乱(コンゴ動乱)が勃発した。1962年末に国連軍が介入し、1965年に動乱終結。中央政府軍司令官であったモブツがクーデターで政権を掌握し、大統領に就任。30年以上独裁体制を続けた。
1971年、国名をザイール民主共和国に。1994年、ツチ族とフツ族の民族対立に起因するルワンダの内戦がはじまり、大量のフツ族難民が流入。1996年、フツ族を支持するモブツ大統領に対して反政府組織ADFL がツチ族の国家であるルワンダやウガンダの支援を受けて活動。1997年5月、首都キンシャサを制圧。国名をコンゴ民主共和国に。

最新の情勢を少し追ってみたい。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-31 06:39 | 日日
本づくりの夏
おそらくこの8月から9月にかけては本の仕上げに集中することになるだろう。2冊の本を同時に作ることは生涯に何度もあることではないし、3年もかけてやってきた継続的な執筆作業の最終段階でもあるので、その時間を味わいながらじっくりと進めていくつもりだ。
本文を読み返してみるとときどき目をおおいたくなるが、それはもうあきらめなければならない。今は本というひとつのまとまりを作り出すことだ。

表現手段としての本という形式は、現実を見ればかなり悲観的にならざるをえない。今は本は売れない。本を書いて食べている作家がどれくらいいるか。情報や表現を送り出すことだけを考えればインターネット経由のほうがより多数に届けられる。私がこれまでに書いた本は最大でも1万部しか刷らなかった(そしてその全部は売れなかった)が、私のウェブサイトは100万を超える人が訪れた(もちろん、正確にいえば100万というのは累計アクセス数であって人数を表すものではない)。
しかし、これは国会図書館に通ったときに思ったのだが、紙の本には一定の生命力がある。1930年頃に出た本を手にとって読むことができ、そこに時間の経過を感じることもできる。私のウェブサイトに来た「100万人」は数字としては把握できるが、夢まぼろしのようでもある。
私の書いた本は50年くらいは国会図書館の書庫で生きていくことができるはずだ。その間にいったい何人が読むか、それはあまり期待はできないけれど、極端にいうと自分の書いた本が自分の肉体よりも長く存在する安心感のようなものがある。
私の死後もウェブサイトが維持されて公開されるならそれもまたうれしいことだが、紙の本が残るのとはやはり違う気がする。

本作りの具体的な手仕事と並行して、意識の底では次になにをどう書くかをずっと考えている。これはつまりもう次の本を書き始めているということでもあるのだが。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-28 06:02 | カンボジア
本文ができてきた
d0059961_18224.jpgカンボジア紀行」の1冊目にあたる「アンコール文明への旅」(仮題)の本文の部分が組みあがってきた。これを見ながら注釈を書き、写真を選んで配置してゆく。この作業はやってみるとなかなか難しい。写真と注釈を入れたら、その後は全体を校正するという流れだ。
注釈は、学術書の注釈などとは違って注釈自体を短いコラムのように書ければと考えている。2冊あわせて8月いっぱいかかるだろうか?
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-27 17:53 | カンボジア
レバノン情勢とポスト・アンコール
レバノン情勢を見ていてふとポスト・アンコール期のカンボジアを想像する。
事実上、イスラエル軍は必要があればレバノンとの国境を越えて自由に移動する。主権国家レバノンの国境は存在するが、イスラエルは自国の安全保障上の新たな境界を状況に応じて暫定的に(しかし存続期間不明で)「設定」する。すると国境付近の人々は逃げ出すしかない。このようなイスラエルと対立勢力との間の「境界」は状況に応じて移動する。
当然のことだが、イスラエルは自国の安全保障をレバノンの国益よりも優先する。国家にとっては自国の生存が最終目的であるのだから、そのためにはどんなことでもやるということだ。こうしてレバノンの国土を周辺国家の軍隊が自由に行き来して戦闘を交えるような状況が現出する。
ポスト・アンコール期に近代的な意味での国境が存在しなかっただろうことは想像できるが、ではあの頃の「境界」はどのような姿で存在していたのだろうか。その姿を知りたいものだ。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-24 19:17 | カンボジア
国際シンポジウム「検証 パリ和平協定から15年を振り返る」スタートアッププログラム
昨夜は10月22日に開催される国際シンポジウム「検証 パリ和平協定から15年を振り返る」(カンボジア市民フォーラム主催)のスタートアッププログラムに行ってきた。
この国際シンポジウムは1991年10月23日のパリ和平協定調印から15年目の今年、パリ和平後のカンボジアの状況を批判的に検証しようというものらしく、3回のスタートアッププログラムを経て10月20日にNGO会議(於上智大学)、10月21日に非公開会議(於東京大学)、10月22日に公開シンポジウム(於東京大学)を開催するというおおがかりなものだ。
スタートアッププログラム第1回での報告によれば、パリ和平後のカンボジアでは「80年代以上の極端な貧困および極端な貧富の差が生まれた」という。これは私の皮膚感覚からも理解できる。民主化が進まず、といって開発型経済が成功しているともいえない。民衆からすればある種の閉塞的状況が生まれているのかもしれない。しかし一見しただけではそうは見えないのがカンボジアの怖さだ。自分の関心にひきつけていうなら、文化の復興が一向に進んでいないことがこれからさらにボディブローのように効いてくると思うし、心の問題にきちんと取り組むことが求められているとも思う。これに対する具体的なアクションとしてのいわゆる情操教育や伝統文化への理解というものを、自分なりにやってみたいと思っている。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-22 10:21 | カンボジア
タ・モク死す
d0059961_2258860.jpgクメール・ルージュの参謀総長だったタ・モクが今日死んだそうだ。
裁判には間に合わなかったが、そのことは皆分かっていたし、予想(あるいは予定)通りということだろう。
次は誰か。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-21 22:53 | カンボジア
久しぶりにVAIO U
d0059961_21575266.jpgずいぶん前に友人から買って放り出してあった初代VAIO Uをまた使い始めている。古い機種だが、ミニPCがだいぶ実用的になってきた今見直してみてもまだまだ実用になるという印象だ。現在はエディターを入れて完全な原稿書きマシンにしている。小型のPCというのはやはり楽しい。完全な原稿用紙感覚。
近いうちにstowaway bluetooth keyboard、bluetoothアダプター、窓使いの憂鬱(キーボードのアサイン変更ソフト)と組み合わせて入力環境を改善してみるつもりだ。難点はバッテリのもちが悪いことだが、外部電源との組み合わせで解決できそうだ。

写真:VAIO Uが登場したときの広告イメージ。なかなかかわいらしい広告で、SONYは宣伝がうまいと思ったものだ。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-20 21:59 | ネットとデジモノ
政治家の本質は「過去」にある-政治家の政治行動データベース
「ザ・選挙」というウェブサイトが稼動をはじめたという。
asahi.comの記事によると、サイトは衆参両院選挙、各自治体の首長選挙などの立候補予定者や選挙結果に関する情報を提供するという。立候補者の生年月日、経歴、顔写真、国会での活動、自己PRを掲載している「どこで選挙があり、誰が立候補したのかがすぐわかるのが特徴」だという。
こういうサイトができただけで進歩だと思うけれども、昔から欲しいと思っているのは「政治家個人の行動をトレースするデータベース」である。たとえばある政治家がこれまでの議員生活において各法案の採決にどのように賛成・反対の票を投じたかが分かれば、その人の変節は簡単にチェックできるだろう。政治家が選挙で主張し、あるいは「公約」したことを実際にどれくらい実行したのかが分かるデータベース。政治家もメディアと同じで、現在を垂れ流し、反省しない存在である。ある政治家の生き様は過去の政治活動にあるわけで、それを事実の累積として公開するしくみが欲しいと思う。それも政治家の自己申告としてではなく、客観的なデータとして。いくらかの資金が用意できれば作るのはそれほど難しくないはずだが。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-19 06:22 | 日日
「共産党宣言」を読む
マルクス、エンゲルス「共産党宣言」(岩波文庫)を読んでいる。ポル・ポトは読んだだろうか。共産主義運動がカンボジアの「革命」にどれほどの影響を与えたのか、原点に帰って確かめてみたくなった。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-15 16:53 | カンボジア
ページレイアウト
「カンボジア紀行」のページレイアウトのサンプル(組見本)が出てきた。文字の大きさとか本文と注釈欄の比率とかが具体的にイメージできる。サンプルを見て思ったのは、当初予想したように、本文のみで全ページのレイアウトを固めてから写真と注釈文を用意するのが合理的だということだった。
[PR]
by hatano_naoki | 2006-07-14 20:37 | カンボジア