次の本をどうしようかと考えていて、昔から考えていたプランを思い出した。それはパソコン通信時代以降にネットで書いた文章をまとめて本にすることだ。
パソコン通信サービス「ニフティサーブ」の電子会議室に書いた100本以上のエッセイ、ニフティの会員誌「オンライントゥデイジャパン」に3年間連載したコラム、それにインターネット上の日記やブログなど。全部あわせると400字詰原稿用紙2000枚以上になる。1000ページ近い本になりそうだ。 これを商業的に出版するのはほとんど無理だろう。自費出版しかないかもしれないがなんとかしたい。これは今のところ夢の領域のはなしだ。 私が最初にパソコン通信でエッセイを書いたのは1989年の1月で、当時仲間と作ったフォーラムの"にぎやかし"に書き始めたのだった。一種のネット熱に浮かされていた時代でもある。今読むとあまりにも下手なので冷や汗がにじむが、それでも時代の証言であるのだから今更いじるわけにもいかない。 こういう過去の文章と時代解説のような文をセットにして商業出版にもっていけないものかとも思っている。実現がむずかしいのは分かるが、自分とネットの関係を総括しておきたいという気分が強い。 ネットは私を救ったといえるし、淵に引きずり込みもした。極楽と地獄を見せてくれた、そうであるならば、その顛末を自分なりに見直しておきたいのだ。 それにしてもあまりにもぼうだいな量をネット上で書き散らした。今私の手元に残っているのはその中のごく一部分にすぎない。昔のログを読み直してみると、やはり時代を感じるし、その時代感覚が歴史の領域に入りつつあることを実感する。 しかしネット社会の入り口であったパソコン通信の時代はほとんど記録に残っていないようだ。 私は自分がネットの時代のはじまりを語る語り部にふさわしいとはまったく思っていないが、それでもいくらか書いておいたものはある。なんとかしたい。
by hatano_naoki
| 2006-05-26 18:47
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